幸福寿命

 何か月か前に送っていただいた若林秀隆教授の『幸福寿命』。 毎日通勤時に背負っているデイパックにはずっと入っていたのに、なかなか開くことができずにいた。 今日は、毎月の連載原稿が3本あり、その締め切りが来週以降。 しかも、どうにも「書く気」が湧かない。 そんなわけで、思い切って読書日にしてみた。 そしてようやく『幸福寿命』を読了。

  読み始めると驚くほどわかりやすく、どんどんページが進む。 気づけば喫茶店で1時間半、夢中になっていた。 本書は「プチ運動」「プチ栄養」「プチ社会生活」「プチ心理・スピリチュアル」という4章構成。 いわば“プチ4兄弟”。

 

 前半の2章は、若林先生の活動を以前から知る私たちにとっては「そうそう、これだよね」という安心感のある内容だった。 しかし、後半が圧巻。 少しでもボヤッとしていると、思考を一気にたたみこまれるような迫力がある。

 昨年のタベマチフォーラムや、先日の言語聴覚学会で先生が語っていた内容が、ここに結晶化していると感じた。

 若林先生と知り合ったのはSNS。 そこから10数年のお付き合いになる。 端から見ていると「首尾一貫」しているように見えるが、実際は常に進化している。 私の好きな「リハ栄養」という言葉も、いつの間にか「リハ栄養3.0」へとアップデートされていた。

 今や大学教授として名を知られる若林先生。 その肩書きだけで興味を持つ人も多いだろう。 しかし私は、少し違う意味でこの本を社会に広めたいと思っている。

 医療には「こうあるべき」というレールがあり、そこから外れないことが正しいとされがちだ。 けれど、「こうあるべき」を変えなければ医学の進歩はない。 その“変える”を実際にやってきたのが若林先生だと、私は思っている。

 まずは、この一冊から。 医療の未来を考える人にこそ、手に取ってほしい。

 

 

2026年07月01日